卵巣嚢腫

卵巣嚢腫は誰でも突然発症する可能性がある!

卵巣嚢腫が発症する原因は、ほとんど分かっていないのが現状です。

初潮を迎えた10代以降にのみ発症するのでしたらエストロゲンが原因と考えられますが、小児卵巣嚢腫として新生児や乳児、10歳未満の子供でも発症する可能性が卵巣嚢腫にはあるのです。

嚢腫(のうしゅ)は腫瘍の一種です

腫瘍とは細胞が変異して増殖し塊・シコリとなるものであり、子宮筋腫も子宮の筋肉にできる腫瘍でして、良性の腫瘍の他に癌や肉腫などの悪性腫瘍があります。

嚢腫は腫瘍の一種であり、体液が溜まる柔らかいタイプの物と、組織細胞からなりシコリとして感じる固めのタイプがあります。

先にご紹介したとおり、嚢腫は腫瘍の良性タイプの物に含まれます。腺組織に出来る嚢胞状の腫瘍から嚢胞腺腫とも言われます。

卵巣嚢腫の種類

卵巣にできる腫瘍というくくりの卵巣嚢腫ですが、できる腫瘍のタイプによりいくつかに分類されます。

卵巣チョコレートのう腫(子宮内膜性嚢腫)

子宮内膜症・子宮腺筋症のページでもご紹介しましたが、卵巣内に子宮内膜組織が入り込み、月経に応じて出血などを繰り返し、濃縮した悪い血がチョコレートのように溜まってしまう嚢腫です。

皮様性嚢腫(成熟嚢胞性奇形腫)

髪の毛や歯、皮膚、脂肪や筋肉などの組織が嚢胞を形成して腫瘍となったものです。卵巣にある原子卵胞が卵子を成長させる過程で変異し腫瘍となると考えられております。

体の中から髪の毛が出てくると聞くとビックリしてしまいますが、卵巣嚢腫の中でも皮様性嚢腫は発症割合が最も高いメジャーな病気となります。

漿液性嚢腫

内臓などを守るために漿膜から分泌される黄色味を帯びた透明のサラサラした液体を漿液と呼び、漿液が嚢胞内を満たした腫瘍が卵巣にできた場合に漿液性嚢腫となります。

粘液性嚢腫

サラサラの液体が溜まる漿液性嚢腫に対して、ドロドロとした粘性のある液体が溜まる嚢腫を粘液性嚢腫といいます。

症状が出ないから恐いんです!

卵巣に嚢腫が出来たからと言って、サイズが小さい場合には特に症状が出ることはありません。

症状が出ないまま放置することで嚢腫のサイズは徐々に大きくなり、卵巣を支える靭帯(子宮と繋がる卵巣固有靭帯、骨盤壁と繋がる骨盤漏斗靭帯)が周りの臓器の影響も受け、ねじれることで激しい痛み、吐き気や発熱などの症状が出て、初めて卵巣嚢腫と分かる場合があります。

卵巣や卵管が嚢腫の影響を受けることで不妊となる可能性が高く、不妊の相談で婦人科を訪れ卵巣嚢腫と診断されることが多いそうです。

15cmや20cmという大きさの嚢腫が見つかることも珍しくなく、下腹部の圧迫感など「気のせい」で済ましてしまいがちな違和感を逃さないようにしましょう。

症状が出た場合には手術が必要になる可能性も!

卵巣を支える靭帯がねじれてしまう症状は茎捻転と呼ばれ、有茎性漿膜下筋腫や有茎性粘膜下筋腫でも発生し得る現象です。

茎捻転を起こしたままでは卵巣への血液が滞ってしまい、卵巣が壊死してしまう可能性がありますので、緊急手術を行う必要があります。

また嚢腫が大きくなり、あるキッカケで破裂してしま可能性もあり、強い痛みと共に内容物が腹膜に溢れることで腹膜炎となる危険性も高くなります。

卵巣嚢腫の治療

良性とされる卵巣嚢腫は発見されたとしても、嚢腫の大きさにより殆どの場合が経過観察となります。

治療としては嚢腫を摘出する手術が基本となりますが、症状が出ていなければ嚢腫の大きさが5cmぐらいを目安に手術での摘出が検討されるそうです。
10cm程度でしたら腹腔鏡手術が適用されるそうですが、それ以上となると開腹手術でなければ安全に手術を行うことは難しいそうです。

嚢腫の状態により卵巣を温存した摘出術も可能ですが、症状や再発の可能性を考慮して卵巣を摘出する場合もあります。

卵巣は2つあり、もし1つ摘出したとしてもエストロゲンの分泌、妊娠も可能ですので、年齢や子供を望むかにより手術の方法を選択する必要があります。

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