治療

治療・手術が必要なのは人それぞれ

子宮筋腫は筋腫が出来る場所やサイズが、複数個できている場合は筋腫により違い、そして現れる症状も違いまして、当たり前に人によってそれぞれ違います。

必ずしも治療が必要になるということは少ないのですが、筋腫の状態を把握しておくことは必要です。

治療や手術が必要となるのはどんな時?

経過観察と診断されたとしても、油断せずに普段のちょっとした変化を見逃さないようにしましょう。

どんな症状が出ているか

子宮筋腫は良性とはいえ腫瘍ができる病気ですので、最も腫瘍のサイズが重要視されると思われがちですが、小さな腫瘍でも過多月経や筋腫を原因とする強い痛みが続く場合には、治療や手術をした方が良い場合もあります。

日常生活に支障をきたすような場合には、様子ではなく薬による治療などを医師と相談する必要があります。

筋腫の大きさ

治療や手術が適用される筋腫サイズはだいたい5cm以上の大きさとされております。

しかし大きな筋腫でも症状が無ければ手術を必要としない場合もありますので、月経時やそれ以外でも下腹部に感じる違和感などを正確に医師に伝える必要があります。

筋腫のできた場所

粘膜下筋腫や内腔側にできた筋層内筋腫など、筋腫のできた場所によっては妊娠が難しい場合がありますので、痛みといった直接的な症状が出ていなくても、不妊治療の一環として手術を勧められる場合があります。

漿膜下筋腫でサイズが大きい場合は、下腹部を触った際にシコリとしてハッキリと分かることがあります。

周りに臓器を圧迫することで頻尿や便秘などになり、他の病気へと発展してしまうことがあるので、治療が必要となることが多いそうです。

年齢も関係しています

子宮筋腫が女性ホルモンであるエストロゲン量の影響を強く受けるため、閉経の近い年齢の場合は治療などをせずに経過観察を行い、閉経後の筋腫が小さくなることを期待する場合もあります。

年齢が若い場合や、経過観察時の定期検査で筋腫が大きくなるのが早い場合などは、治療を検討する必要があります。筋腫は緩やかに大きくなる傾向がありますが、絶対ではありませんので定期検査は必ず受けましょう。

経過観察となるケースとは?

上記に挙げたことの逆となる、症状が無い・軽い、筋腫のサイズが小さい、筋腫の成長速度が早くない、閉経間近の年齢(45歳以上)の場合は、経過観察となることが多いようです。

医師と良く話し合いましょう!

治療や手術をするにあたって何より重視されるのが本人の意志です。

子宮にできる病気だからこそ、子宮を温存するか、また赤ちゃんを今後望むか、といったことを医師と良く相談する必要があります。現在ではインフォームド・コンセントが浸透しておりますので、治療や手術に関しては患者と良く話し合い、納得・同意を得なければ医師は治療や手術は行ないません。

説明が足りない医師、希望する治療や手術が受けられない場合などは、セカンドオピニオンを受けることも必要です。

治療の種類

手術も治療の一環といえますが、ここでは手術以外の治療方法をご紹介します。

残念ながら子宮筋腫は手術以外の治療法では完全に治すことはできません。そのため手術に向けての準備や保存療法として治療が行われます。

経過観察は立派な治療です!

定期的な検査で筋腫の大きさや症状の有無を医師が確認できる経過観察は、れっきとした治療行為といえますので必ず受けるようにしましょう。

「面倒くさい!」「どうせ検査しても変わらない」などの考えで、勝手に検査に行くのをやめてしまう人が多いそうですが、後で後悔しないように医師の指示には従うようにしましょう。

薬物療法

主に症状を抑えるために使われるのが鎮痛剤や漢方薬などです。

特に鎮痛剤は市販薬よりも強い物を胃腸薬と一緒に処方されることが多く、辛い痛みを抑えることが期待できます。
また過多月経の場合には貧血の症状が出る人が多いため、鉄剤や増血剤による治療が行われることも多いそうです。

貧血の状態では手術中に血圧異常となることがあり、過多月経による貧血の場合は鉄剤の他に、手術の準備としてホルモン療法を併用して月経を抑えて貧血症状を回復させる場合があります。

ホルモン療法

エストロゲンの分泌量が低下する閉経時と同様の状態を、GnRHアゴニスト(GnRHアナログ)というホルモン剤を使った薬で擬似的に作り出し、筋腫のサイズを小さくしたり閉経までの症状を抑えるために使われるのがホルモン療法です。

点鼻薬(スプレキュア、ナサニール)と注射薬(リュープリン、ゾラデックス)が用いられ、点鼻薬は自分で毎日行ない、注射薬は4週間のサイクルで通院しての皮下注射が必要となります。

ホルモン剤には副作用があります

ホルモン剤を使っている期間は筋腫のサイズが小さくなりますが、薬をやめると数カ月で元の大きさに戻ってしまうことがありえます。
またエストロゲン分泌量が減ることで、更年期障害と同様の症状が副作用として現れることが考えられます。

精神的な面ではイライラしやすくなる、または稀にうつ病となってしまう人もいるそうです。

肉体的な副作用としては体の火照り、肩こり、不眠、末端(手先)の冷え、骨量の低下や脱毛などの症状が出る可能性があります。

使用できる期間などが決まっておりますので、特に点鼻薬の使用にあたっては用法、用量は確実に守るようにしましょう。

ピル(経口避妊薬)

ピルはエストロゲンとプロゲステロンを成分とした薬で低容量の物は副作用も少ないため、子宮筋腫による過多月経や生理痛を抑えるために用いられることが多い薬です。

しかしエストロゲンが含まれていることから、人によっては筋腫が大きくなってしまうことも有り得ますので、医師による定期的な検査が必須となります。

  • 子宮筋腫の症状 - 痛みや他の兆候を知り気になる場合は病院へ!
  • 子宮筋腫と月経(生理)・閉経の関係 - 小さな変化が病気の発見に繋がる

  • 【子宮筋腫の基礎知識】原因・症状を知ることが早期の治療や手術に繋がる
  • 【子宮筋腫にまつわるエトセトラ】子宮の働き・月経の意味を確認!女性保険って知ってますか?
  • 【子宮筋腫Q&A】プラセンタや漢方の効果は?子宮がん・不妊になる?気になる疑問を解決!
  • 【エストロゲン由来の女性疾患】内膜症や腺筋症、乳がん、卵巣嚢腫などの病気があります